UM SaaS Cloud 導入事例

株式会社共立理化学研究所 様

プロセスを見える化。
現場の柔軟な変化がもたらした業務改革

2025.01.07 掲載

共立理化学研究所様について
「水質の簡易分析製品」の研究・開発、製造・販売
共立理化学研究所様
お話をお伺いした方
事業開発部 事業開発課 鈴木 雅子 様
事業開発部 事業開発課 丸山 純 様
お客様の課題
データの出力・活用が難しい
紙による管理をなくしたい
属人的な業務を減らしたい
課題解決の成果
レポート機能でデータの可視化・活用が容易に
PC・タブレットからリアルタイムに登録し、紙を8割削減
業務を標準化できた
ご利用モジュール
UM債権管理/債務管理オプションUM工程進捗UM販売購買

※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた内容に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述している場合がございます。

株式会社共立理化学研究所(以下、共立理化学研究所)様は、「ブンセキをもっと身近にする」というパーパスを掲げられ、水質の簡易分析キット(パックテスト)を製造・販売しています。パックテストは誰でもどこでも簡単に水質分析ができるため、国内では工場排水から教育など様々な分野で使用されています。近年は、中国やインドを始めとした海外での水質分析をもっと普及させるために、海外進出を強化しています。

今回、UM SaaS Cloudの導入プロジェクトを推進した鈴木 様、丸山 様のお二人にお話をうかがいました。

サポート期間終了をきっかけに、基幹業務システムを切替え

システム導入を検討し始めたきっかけは何ですか?

(鈴木 様)きっかけは、使用していた基幹業務システムのサポート期間終了でした。継続も考慮するため、当時のベンダーも含む6社のシステムを比較検討し、UM SaaS Cloudを導入することに決定しました。提案段階から、当社の業務要件に沿って説明をしてくれたので、「できること」「できないこと」が全部理解できたことで安心感がありました。

※UM SaaS Cloudの販売パートナーである、グローウィン・パートナーズ株式会社より紹介いただきました

紙に記録したものをシステムに登録

導入前はどのような課題をお持ちでしたか?

(丸山 様)作業実績の登録が大きな課題となっていました。現場の情報は紙ベースで行われており、非効率的なプロセスとなっていました。具体的には、現場担当者が紙に記入した情報を回収し、その後、入力担当者がそれらをシステムに手動で登録するという二段階の作業が必要でした。この方法では、入力担当者一人に業務が集中し、高い作業負荷がかかっていました。

さらに、データの出力においても課題が山積みでした。システムの制約により、必要な特定のデータのみを抽出することが困難で、データを出力する際には全件が一括で出力されてしまう状況でした。その結果、分析に不要なデータも含む膨大な情報が出力され、実際に必要なデータを整理しなければいけませんでした。このため、データ分析を行う前に、まず不要なデータを特定し整理するという余分な手順が必要となり、業務効率の低下を招いていました。

標準機能の範囲で必要な機能が揃っていた

UM SaaS Cloudを選んだ決め手を教えてください

(鈴木 様)UM SaaS Cloudの持つ標準機能で、当社にとって必要な要件を十分に満たし、かつ運用費用も比較的安価なことが大きな決め手でした。

さらに、レポート機能を使用してUM SaaS Cloud内で情報の整理・集計が行えること、集計に必要な項目の追加・非表示やフローの設定など、細かな調整が可能であることが高く評価されました。この柔軟性により、将来的な業務変更にも対応でき、ITに強くないメンバーでも直感的なインターフェースに変更できると感じました。

UM SaaS Cloudの柔軟性を知り、社内で運用案を出し合うように

導入後、どのような変化がありましたか?

(鈴木 様)まずは帳票面で、注文書や出荷指示書、納品書などがUM SaaS Cloudで簡単に出力できるようになりました。以前はExcelで作っていたので、作成がずっと楽になりましたね。作業現場の紙もほとんど無くすことができ、今はPCやタブレットを使って入力しています。社内全体では80%ほどの紙を削減できました。

(丸山 様)以前のシステムでは、カスタマイズするには専門知識と費用が必要だったため、システムの仕様に自分たちが合わせてしまっていました。UM SaaS Cloudでは、自分たちで画面レイアウトの変更やフロー設定ができるので、皆が各自で操作する画面を使用しながら、「こういうことはできないか?」と意見を出し合うようになりました。そのおかげで業務を標準化でき、部署間のコミュニケーションも活発になりました。

全体的に画面がシンプルになり、圧倒的に使いやすくなりましたね。以前のシステムでは画面が複雑で項目も多く、システムの全貌やデータの繋がりを把握することが困難でした。そのため、徐々に属人的な業務が増えてしまっていました。UM SaaS Cloudを使用し始めてからは、他部署の画面も参照できるため、データの繋がりを把握できるようになりました。さらに、画面がスッキリと見やすくなったのが非常に良いです。

これまでのシステムを目指すのではなく、新システムに合わせていく

システム導入において、大変だったことはありましたか?

(丸山 様)プロジェクト開始当初は、社内の考え方がこれまでのシステムに引っ張られていて、管理方法や使い方を寄せたい、という声がありました。せっかく新しいシステムに切り替えるのに、以前のシステムと同じものになってしまうのでは、という不安はありました。

それでもUM SaaS Cloudに沿って進めていくうちに、皆が「楽になってきている」と理解し始め、段々とUM SaaS Cloudに寄せたほうが良いという雰囲気になっていきました。

(鈴木 様)最近、本社だけでなく他拠点への導入を自分たちで行いました。その拠点では元々パート社員が紙に記載した情報を、社員がシステムに入力し管理していました。最初は運用変更に対して不安に感じていたものの、今は楽しんで使ってくれているようです。

仕掛品在庫の金額算出も簡単にできるようにしたい

UM SaaS Cloudの活用について、今後の展望をお聞かせください

(鈴木 様)今はまだ、年間需要予測から生産計画へと落とし込み、スケジュール調整をExcel上で行い、それをUM SaaS Cloudに取り込んでいます。年間計画から週単位の作業スケジュールの調整まで、すべてをUM SaaS Cloud内で一元管理することを目標としています。

また、今回の導入により原材料と仕入商品の在庫金額が容易に把握できるようになりました。次のステップとして仕掛品の金額算出の簡素化を検討しています。生産計画から在庫管理まで、一貫したデータフローを実現することで、意思決定の迅速化、コスト管理の精緻化を期待しています。

鈴木 様、丸山 様、共立理化学研究所の皆様、ありがとうございました!