UM SaaS Cloud 導入事例
深田熱処理工業株式会社 様
深田熱処理工業株式会社 様
※ この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた内容に基づきます。数字の一部は概数、およその数で記述している場合がございます。
深田熱処理工業株式会社(以下、深田熱処理工業)様は、1963年の創業以来、60年以上にわたり金属の熱処理加工を専門に行っています。UM SaaS Cloudの導入により、従来のシステムの課題を解決し、拠点間のデータ統合を実現しました。同社は、金属部品を加熱・冷却することで、硬度や強度、耐摩耗性などの特性を向上させ、自動車、建設機械、航空機など、様々な分野の製品製造に貢献しています。特に近年では、航空宇宙産業分野にも進出し、航空機のランディングギアなども担っています。
今回、UM SaaS Cloudの導入プロジェクトを推進した嶋田 様、西出 様、和田 様、谷 様、信濃 様にお話をうかがいました。
(嶋田 様)きっかけは、使用していたシステムの老朽化です。従来のシステムはAccess(アクセス)を使って構築していました。Accessの知見があるエンジニアの減少や、今後のメンテナンスの手間を以前から懸念していました。また、セキュリティ面を考慮した際にも新しいシステムへ移行した方が良いと考え、検討を開始しました。
(嶋田 様)従来のシステムは約30年間使用しており、現場の要望を継ぎ足しながら構築していました。そのため、実務を遂行する上での不満や課題点はほとんどありませんでした。
しかし、各拠点で個別にAccessのファイルを保有しているため管理が煩雑であったり、継ぎ足しで構築してきたからこそ中身が複雑になってきていたりと、システムとしての限界を感じていました。過去には、税率の改訂の際に追加開発で対応してもらわなければならない、ということもありました。
その上、Accessの知見がある人材が減ってきていることから、今後維持メンテナンスの難易度が高くなっていくことも見込んでいました。
また、今在籍しているメンバーの多くが、入社当初から従来のシステムを使って業務をしていたため、「できないものはできない」というのが当たり前になってしまっていました。違う切り口でデータを見たいと考えても、従来のシステムではすぐ出力することが難しく、「このデータは出せない」と仕方なく受け入れるしかありませんでした。
(信濃 様)切替対象の業務範囲に対応している、というのが大きな決め手でした。
8社ほどのシステムを調査し、比較・検討を行いました。従来システムを切り替えるには、生産と販売の機能は必須で、なおかつ会計連携も必要でした。
それらの機能を持ち、なおかつ2拠点分のシステムを統合できたのがUM SaaS Cloudでした。当社は拠点が2つあり、当時は拠点ごと、業務ごとにそれぞれ異なるファイルでシステムを運用していたため、一部の会社では統合が難しいと言われました。
さらに、現場でのデータ記録にスマホやPCの他に、ハンディターミナルも使用できるという点も魅力的でした。
(嶋田 様)大きな変化は、データの切り口の自由度の高さです。従来のシステムでは出せなかった情報も、UM SaaS Cloudではレポート機能を使用して簡単に出すことができます。私たちの中で、「どういうデータを見ていきたいか、切り口を考える」ということがこれまでは無かったので、新しい感覚ですね。
(和田 様)レポート機能では、特に売上に関するレポートを活用しています。当社では「最低価格」というものを設けており、どのお客様が対象として該当するのかをレポート機能を使って一覧化し、締め日に確認しています。請求書発行に使う一覧もレポート機能で作成しており、データの抽出が従来の半分以下の時間でできるようになりました。
(嶋田 様)従来のシステムでは、拠点間でファイルが違ったために、同じ品目を指している場合でもデータの表記が異なっているなど、マスタデータも管理方法もバラバラになっていました。今回のUM SaaS Cloudへの切り替えで、拠点間でデータを統一することができ、データの型が定まったことでとても綺麗になりました。これは大きな成果です。
(谷 様)これまで長く慣れ親しんできたシステムと、画面も操作も変わったので、やはり最初は戸惑いました。操作に時間がかかってしまう部分もまだありますが、導入担当の方に手厚く教えてもらい、少しずつ慣れることができました。
(嶋田 様)今回、私たちにとっては初めての「システム導入」でした。自分たちの業務を整理して要件を詰める、という経験が無かったために最初は苦労しましたが、シナプスイノベーションによる定期的なミーティングでの進捗管理や、課題管理表を用いたコミュニケーションでプロジェクトを進めることができました。
システム導入以外にも、プロジェクトの進め方、という点でも勉強になりました。この経験は今後私たちの業務でも役立てていきたいです。
(西出 様)今はまだ、現場の記録をUM SaaS Cloudに入れる際に活用しているハンディターミナルの利用有無が、拠点によって差があります。これからは会社全体でUM SaaS Cloudへの記録、並びにレポート機能をもっと活用することで、現場の進捗把握や作業効率の向上を目指していきたいです。
(谷 様)システム移行から日が浅いため、現時点では一部の炉(機械)でUM SaaS Cloudを使用しています。今後は全部の炉に展開して、全ての進捗がUM SaaS Cloud上で見えるようにしていきたいです。